アイデアのちから。今回は第1章の後編「単純明快である」の核の部分を書いていきたいと思います。
前回は主に、序章と第1章前半部分についてでした。
僕は実はこの単純明快である。という部分が一番難しいと思ってます。どうしても自分で出したアイデアを削るって作業って心が折れそうになるというか、苦しいですよね。
自分で生み出したものを削る。
上手く描けた下書きを消すような
削る苦しみがありますね。
でもこの「アイデアのちから」をよんで、実際に実践していくと、本当にこの「単純明快である」ということの重要性がわかる。
今回は僕がめちゃくちゃしっくりきた「ディズニーランド」についての話を中心に書いていきたいと思います。
目次
ディズニーランドではスタッフをキャストと呼ぶ
結論から書きます。
ディズニーランドの「単純明快である」強みはこれです。
ポイント
ディズニーランドではスタッフを「キャスト」と呼び
面接を「オーディション」と呼ぶ
仕事中は「舞台上で演じている」ことと同意であり
仕事は「パフォーマンス」制服は「コスチューム」
ディズニーランドを訪れる人は顧客ではなくゲストである。

次から詳しく掘り下げていきます。
ディズニーランドの凄さ
ディズニーランドっていいっすよね。僕も好きです。入ればすぐにその世界観に入り込める。
ディズニーの世界に入り込む感じがすごいっすよね。それは建物のクオリティーもそうだし、外の世界のものが見えないように作り込まれていることもそうだし、細部までこだわりを感じますよね。
その中でもやっぱり「スタッフ」が素晴らしくないっすか?ディズニーランドって
パレードのダンサーから、アトラクションの誘導員から、ショップの販売員から、清掃員まで、ほんとにすべてのスタッフさんが素晴らしい対応ですよね。

ディズニーランドで働く人と遊園地で働く人の違い
ディズニーランドで働いている人って、かなり大勢いますよね。そらあんだけ広大な土地に、でっかいテーマパークであれば、スタッフも相当な人数が必要ですもんね。
あれだけの人数。もちろんバイトもたくさんいますよね。
でも、ほかの遊園地と比べると圧倒的に違う。アトラクションへの誘導ひとつとっても、飲食店のレジ打ちひとつとっても圧倒的に違う。
なんであんなに対応が違うのか?
普通、スタッフへの教育がやっぱちがうんだなぁと思いますが、たしかにそれも違うんでしょうけど、でもやっぱり効いてくるのは冒頭で書いた
「キャスト」であるということですよね
キャストであるということでなぜそんなに変わるのか?
スタッフは「キャスト」であって、仕事中は舞台上で演じている
という「単純明快さ」があれば、行動も自然と決まってきますよね。
舞台の本番中に「私語をする」なんてことはありえないし、舞台を観にきているゲストの前で「疲れた顔を見せる」とか「飲食をする」とか「雑に扱う」とかいうこともありえないってすぐにわかりますよね。
こんなふうに、新たな認知、発明、説明を生み出す比喩のことを
「創造的比喩」と呼ぶそうです。
創造的比喩のちから
たしかに、創造的比喩って考えてみればすごい
ディズニーランドで言えば、そこで働くスタッフはスタッフではなく
「キャスト」である。
この一言の違いでいったいどれだけのことが想像できるか
スタッフではなく「キャスト」
職場ではなく「舞台」
これだけで、直接指示をうけていない場面。一人での判断が委ねられる場面でも、キャストは役者として振る舞える。
想像的な比喩は巧みな言い換えにある。
想像しにくいものを想像しやすいものに置き換えている。
ディズニーランドでスタッフとして働いてください。時給はこれで、マニュアルはこれ、掃除は丁寧に、案内は迅速に行ってください。
よりも
ディズニーランドのキャストとして、オーディションを受けて、合格したら働ける。ランドはあなたの舞台です。
と言われると、もう行動が想像できる。
これが50年ディズニーランドを作ってきた魔法の言葉
想像的比喩のちから
まとめ
単純明快さの理想は、ことわざ。
短く簡単なフレーズを思いつくだけなら簡単だし、誰にでもできる。でも簡潔で深い意味のあるフレーズを思い付くのはすごく難しい。
「核となる部分を見極め」簡潔なアイデアの形で表現すればきっと永続的な効果が期待できる。