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理学療法士の為のプッシャー現象に対するまとめ記事

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※この記事は文献を読んだ僕の感想になっています。引用した文献のリンクは貼ってありますので、詳しく知りたい方はそちらの文献を読んでみてください。あくまでも僕個人の意見となりますのでご了承ください。

僕は今、無謀にも全国学会へ挑戦しています。いやほんと僕みたいな雑魚にはまじで無謀な舞台なんすけど、やるからにはしっかりやっていきたい!

というわけで、この記事では、僕がプッシャー現象についての論文を読んでまとめるという記事です。

 

プッシャー現象に対する臨床場面で迷っている事の解決になればと思います!

 

 

随時更新していきます!

発生率や半球間差異、予後について

まずはプッシャー現象がどのくらい発生しているのかとか基本的な事を調べていきます。

 

発症率について

一般的に脳卒中に付随して生じる現象ではありますが、その発生率は14%と言われていたりします。

ここには結構差があって、まだはっきりしている事がわかっているわけではないですが、どの文献も大体そのくらいでした。

 

次に

半球間差異について

要は、右半球と左半球で出現率に差があるの?って話ですが

これもエビデンスが確立されているわけではないようです。

 

しかし、臨床上とか、ある文献では右半球損傷例の方が多いとなっています。現に僕も臨床上、プッシャー現象を有しているかたはほとんど右半球損傷の方でした。

 

予後については、結構はっきりしていて

まずプッシャーは大体40日くらいで改善することが多く、改善すれば、プッシャーを合併していない脳卒中と比べて機能予後は変わらないというデータがありました。

 

しかし、入院期間は伸びるって見解がありました。

 

プッシャー現象って結構改善することが多いんすよね。その一方で治らなかった場合は予後もADLもあまり良くないってのが結論っぽいです。

プッシャー現象とSVVの関係

脳卒中による姿勢定位の障害って色々起こるんすけど、こんな分類があるんすよね。

SVVとSPV

自覚的視覚的垂直判断と自覚的知覚的垂直判断

視覚情報から自分の姿勢がまっすぐかどうか判断するってやつと、自分の身体的情報からまっすぐかどうか判断できるやつっすね!

んでもって

こんな文献がありました。

プッシャー現象とSVV

プッシャ現象とSVVって関連性あるの?って研究なんすけど

結論

ココがポイント

関係なし!

だったらしいです。

これは右半球損傷も、左半球損傷もってんだからすごいっすよね。

 

その文献を一部抜粋します。

まずは

脳損傷後には自覚的視覚的垂直位(以下,SVV)の偏倚が生じ,この偏倚はバランス障害の一要因として推察されている。また, 右半球損傷(以下,RBD)例では SVV の偏倚が長期間に及ぶことや,左半側空間無視が SVV 偏倚に関与する事が報告されてお り,SVV の偏倚には半球間で差異が存在するとされている。

ココがポイント

右半球損傷例の方が、SVVの障害が長く残る。半球間差異がある

 

んで次は

プッシャー現象にはSVVの障害がある

脳損傷後の特徴的な姿勢定位障害である pusher 現象(以下,PB) においても,その異常姿勢の背景として SVV が調査されており,PB 例の SVV には健常人ではみられない異常が存在すると報 告されている。

 

プッシャー現象では右半球損傷例の方がSVVが障害される

また,PB 例における SVV の偏倚においても半球間での差異が報告されており,RBD 例では左半球損傷(以下, LBD)例より SVV が偏倚するとされている。

 

プッシャー現象の重症度とSVVの偏倚量には相関がなかった

我々は先行研究において,PB の改善経過と SVV の偏倚の改善経過に着目し,PB の重症度と SVV の偏倚量における関連性を調査した。その結果,いずれの測定時期においても PB の重症度と SVV の偏倚量は 相関せず,さらに両者が改善する時期には乖離がみられた。SVV の偏倚が PB の改善に及ぼす影響を調査するうえでは,SVV の偏倚の半球間差異が考慮されるべきだと思われたが,先行研究では対象者数が不十分なために半球間差異を考慮した検討が できなかった。そこで本研究では,先行研究を上回る対象者をもって,PB と SVV の改善経過を LBD 群および RBD 群それぞれ で調査し,各測定時期における PB 重症度と SVV 偏倚量との相関関係を検証した

プッシャー現象とSVVの相関の考察

こちらの文献を引用します。

この文献の考察部分です!

SCPとSVVの相関がなかった・・・プッシャー現象の改善とSVVの改善は独立していて、相関してないよね

本研究では,PB を呈した RBD および LBD 例において,初期評価を含めいずれの時期においても SCP と SVV 値には相関はみられなかった。さらに RBD 例では SCP の改善は SVV の改善よりも早期にみられ,LBD 例では SCP が改善しているのに対して SVV の変化はみられなかった。この結果は,LBD,RBD の両群において,PB 重症度と SVV 偏倚量の関連性は乏しく,PB の改善と SVV の偏倚の改善がそれぞれ独立して生じることを示唆していると推察される。

プッシャーの理学療法では、SVVよりもSPVの改善に重点をおく方がいいかも

すなわち PB 例に対する理学療法介 入を検討するに際して,SVV の偏倚にみられるような外部中心座標系の空間認知の異常よりも,姿勢的(身体的)な垂直判断の ような自己中心座標系の空間認知の異常(Karnath et al. 2000,Pérennou et al. 2008)を修正していくことに重点を置いた介入を 選択していくことの重要性が示唆されたものと思われる。

 

具体的な介入方法を検討しよう!


本研究の結果は,外部中心座標系の空間認知の異常が,自己中心座標系の空間認知の異常より PB に関与しているとは言い難く, PB 例の理学療法では自己中心座標系の空間認知の異常に対する介入方法の模索が重要であることを示唆したものと思われた。

 

いやぁ素晴らしい有意義な文献でした!

これは勉強になった!

先ほどの文献に対する自分の考察

この文献はまじで勉強になりました。

プッシャー現象の治療って視覚代償を使ってSVVを使ってやろうってのが結構一般的なんすよね

 

でも今回の文献ではそれには相関ないって出ちゃってるんで、そもそも視覚代償は意味があるのか?って問題になってきます。

 

SPVに対する介入をしていこうってのは僕もずっと思ってました。視覚で代償して良くなるけど、そこから学習されるのってやっぱり視覚優位の姿勢制御なんすよね。

 

そう言った面では体のうちから姿勢制御を考えていく方が、根本的な改善につながりそうだなぁと思いました。

続いての文献も、超勉強になる!!

続いての文献はこちら

脳卒中後の pusher syndrome ─出現率と回復における半球間差異─

理学54療4法学 第 41 巻第 8 号 544 ~ 551 頁(2014 年)

プッシャー現象の出現率と回復における半球間差異ですね。

 

これは上に書いたように、結論はこうです!

 

この文献の結論

pushing の出現率は,14.2%

右, 左半球いずれの損傷でも出現するが,右半球損傷に多い。

右半球損傷では左半球損傷例より pushing の回復が有意に遅延した。

超簡潔にいうとこの3つっすね。

※あくまでも、僕がこの文献を読んだ感想なので、詳しくは原著論文を見てくださいね!

 

昔の研究では、左右半球に差はないって言われてたけど、やっぱり右半球損傷例の方が多いし、長引くよねって話っすね。

 

これにはいろんな考察ができると思うんすけど、一つすごく納得したのはこちらっすね。

ココがポイント

古くから右半球は空間認識に使われていると言われている

空間の認識は右半球って一般的な知識っすよね。なので、空間認識する方の損傷でプッシャーが出現しやすいってのは非常に納得のいくところ

 

そんでもって、文献を引用します。

この文献の面白いと思ったところを僕なりにピックアップしていきます。

 

ココがポイント

SVVは障害されない、SPVは障害される

人間の姿勢保持に関与する重要な入力系は視覚,前庭覚,体性感覚とされる 。近年,pushing のメカニズム研究において,pushing を呈する症例は,視覚的な垂直判断に一方向的 な偏倚はなく,自己身体軸の垂直判断にのみ特異的に偏倚が 生じていることが報告されている。

 

ココがポイント

プッシャーはSPVの障害?

pushing のない重度の USN を伴う右半球損傷例と感覚脱失を 伴う右半球損傷例をコントロール群にし,pushing 群と自覚的 身体軸垂直判断能を比較している。

前額面上で回転するよう操 作できる座位保持装置を用い,視覚的に外部環境の情報を取り 入れ垂直判断を行うことのできる開眼時身体的垂直判断と,視 覚情報を遮断した閉眼時身体的垂直判断の差異を調査してい る。

その結果,pushing のない重度の感覚脱失および重度の無 視群では開眼時,閉眼時とも身体的垂直判断はほぼ正常であっ たのに対し,pushing 群では開眼時にはほぼ正常値を示したが, 閉眼時の身体軸垂直判断は約 18 度非麻痺側に傾斜していたこ とを報告した。

ココがポイント

そして・・・

これらの結果は視覚,前庭覚,体性感覚の各々 の障害により pushing が出現するのではなく,別のメカニズ ムが存在することを示唆している 。

 

どうやら統合するところの障害かも?

※こちらも文献の引用になります。

メカニズムに関する 研究が示す所見は,視覚,前庭覚,体性感覚の 3 系の情報を統 合するレベルでの障害である可能性を推察させる。腱への振動 刺激により求心性線維を活動させ,実際の運動を伴わず運動錯 覚のみを誘発する実験において,固有感覚情報は一次体性感覚 野,一次運動野,補足運動野および帯状回運動皮質の体部位再 現領域に入力されていることが明らかとなっている 。

 

脳 の体部位再現領域が賦活することによって脳はどの四肢が動い ているのかを認識することができる。さらに錯覚経験が右手, 左手,右足,左足のどの四肢で起こっても,おもに右半球の背 側運動前野吻側部,縁上回,44・45 野,前頭弁蓋部,島葉等 が共通に賦活する。

 

これらの領域では,体部位再現の枠を超え た四肢運動知覚に関する高次の情報処理が行われていることが 推察されている。体性感覚系からの四肢の動き情報や位置情報 は,脳内に身体像や身体図式を再現するうえで重要な役割を果 たしている。運動錯覚では実際には静止している四肢の筋紡錘 が動きの求心性情報を脳に送っているため,脳はこの情報を基 に四肢の位置変化をアップデートしているはずである。

これら の右半球領域の損傷は身体図式の障害を引き起こすとされ,こ れらの領域がアップデートされた四肢の位置変化を基に身体図 式を再現している可能性がある 。

高次の体性感覚情報処 理における右半球の優位性は触覚情報処理研究でも ,温痛 覚情報処理研究 でも示されている。

また,体性感覚情報と 視覚情報といった複数の感覚の統合時には右半球が優位に活動 しているとされる 。

すなわち,言語に優位な左半球に対して,体性感覚情報と空間認識の統合において右半球の果たす役 割は左半球よりも大きいことが推察される。

このような複数の
感覚情報を統合し,身体像の表象に基づく姿勢制御には右半球優位の感覚情報処理機構があり,そのため右半球損傷例では左半球損傷例より pushing の回復が遅延するものと推察する。

今 後はこのような脳機能の相違点に着目した脳機能研究や画像解 析研究が必要である。

こんな風にまとめてるんすよね!これすごく興味深いっすよね!まだプッシャー現象って責任病巣がどこかってあんまりはっきりと分かってないんすけど、右半球損傷で、多いし、回復が遅延するって事は、やっぱり右半球にはそういう機能が豊富だって事っすね。

 

ここを考えていくと、ボディースキーマの事が考えられそう・・・

ボディースキーマはPIVC野とか側頭ー頭頂連合野とかが関わっていて、6野に情報を伝達しているわけっすもんね。

 

んん深い!

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