先延ばしについてです。
やるべきことを先延ばしにするのは良くないですが、一方で先延ばしすることで良いこともある。今日はその良いことについて、アダムグラントさんのオリジナルズを参考に考えていきたいと思います。
先延ばしをうまく使う事で得られる効果がある。ってのは僕はけっこー意外でした。でも思い返してみると、確かにそんな事あったなぁと思い出しました。
目次
良いアイデアは放置から育つ?
一見悪者にしか見えない先延ばし。。。
先延ばしするという行為が、アイデアにおいては良い効果を得られるんじゃないかという事で行われた実験があるんすね。

そんな考えから、実験がはじまり、先延ばしにしたグループがそうでないグループに比べて28%も創造性が高いと評価されたって結果がでた。
先延ばしは生産性の敵かもしれないが、創造性の源になる
「やるべき事」を先延ばしにしてしまえば当然、生産性は落ちる。ただ先ほどの実験のように、先延ばしにする事で、アイデアが成熟されたり、一度そこから離れる事で視野が広がったり、「創造性」には良い影響を与える。

もともと大きな問題を解決する意欲を持たない従業員は、先延ばしをしても問題解決が遅れただけだった。そらそうかもしれないっすね。もともとやりたくない人に先延ばしをさせても、そりゃなかなかって感じっすね。
レオナルドダヴィンチは先延ばしをしまくっていた
あのレオナルドダヴィンチは先延ばしをしまくっていたらしい。ただでさえたくさんの顔を持つ、絵画、彫刻、建築、音楽、数学、工学、地質学、地図製作法、解剖学、植物学。これをひとりの人間がやっていたと考えると、多動力を感じる。
ただあの誰もが知る超有名絵画「モナリザ」あれも何年もの間、書いてはやめを繰り返していたという。
周りの人たちは、「余計なこと」をして完成が遅れているだけだと感じていたが、実際は違った。

ツァイガルニク効果
心理学ではツァイガルニク効果というものがある。

達成した課題<達成できなかった課題
という構図が成り立つということが、すごく重要なんすよね。あのキング牧師は超有名な演説、「私には夢がある」というフレーズはもともと決まっていたものではなかったという。
これにはキング牧師が、演説の原稿作成チームの先延ばしをしまくったことにより、生まれたものらしいです。
「もう一度アイデアを見直して、最善のアプローチを決めたい」
この一言で、演説の原稿作成チームはツァイガルニク効果が発揮され、演説の原稿は直前まで、達成できていない課題として残り続けた。
そのおかげで、あのものすごく有名なスピーチが生まれたわけっすね。
戦略的先延ばし
オリジナリティを大いに発揮する人は、大いに先延ばしをするわけだけど、全く計画をしないわけではない。
戦略的に先延ばしをし、さまざまな可能性を試し、改良することで少しずつ進めていく。
結局は試行錯誤しまくる、努力量の違い。戦略的にもっと良いものができるということを肌感覚で知ってるんでしょうかね。
だから戦略的に先延ばしをする。わけですね。

先延ばし好きに、さらなる朗報!!
先にやる人が利益を上げる!いわゆる先行者優位!
多くの人がこう考えてますよね。誰かよりも早くやることで、利益をえられる。いや僕もこれよく聞きますし、そうだと思ってました。実際、先行者優位ってけっこーいろんな場面であると思いますけど。。
ここで衝撃の事実。
「学術的な研究では先行者利益についてはまだ意見が分かれており、先行者が優位であるとは証明されていない。」

先発企業の失敗は47パーセント。後発企業では8パーセント。さらに、先発企業が生き残っても、市場を占有するのは平均10パーセント。後発企業は28パーセント。
いやまじか、ここでしっくりくる言葉で締められている。
オリジナルであるのは、先発者である必要はない。オリジナルであるというのは、ほかとは異なる、ほかよりも優れているという意味である。
タイミングはめちゃくちゃ大事だけど、最初に行動したからといって成功の確率が高くなるわけじゃない、むしろ先を行く人をじっくり観察して、研究してから行動する方がうまくいく。

まとめ
まとめ
やるべき事を先延ばしにするのは良くない
先延ばしにも利点がある。
戦略的先延ばしをすると、オリジナルなアイデアが生まれる。
ツァイガルニク効果をうまく使う。
ただだらだら先延ばししても無意味
先行者優位に科学的根拠はない
先延ばしをうまく使って、よりオリジナルなアイデアを出す。そして先行者優位ではないという事を頭に入れておけば、焦らず戦略的に物事を進めていくことが可能になるかもしれない。